市議会活動REPORT
多摩川の早期しゅんせつを求め国交省へ
9月4日(金)、「多摩川の治水対策を求める多摩区の会」の皆さん、井口真美市議とともに国土交通省へ出向き、畑野君枝衆院議員の立会いの下、「多摩川の一日も早いしゅんせつを求める要請書」を236筆の署名とともに、水管理・国土保全局の担当者へ届けました。
昨年10月、川崎市多摩区、高津区、中原区、川崎区と広範に浸水被害をもたらした令和元年東日本台風。多摩川そのものの氾濫(はんらん)はなかったものの、多摩川の水位が上がったことで下水管への逆流や内水氾濫が起こりました。
今年3月、京浜河川事務所で聞いた「多摩川治水対策緊急プロジェクト」で、多摩川の河道掘削=しゅんせつが計画されていますが、「計画は令和6年度(2024年度)までに行う」として、まだ何も手がつけられていないことが判明しました。
今夏はすでに熊本や岐阜、長野、秋田など、全国各地で豪雨災害が相次ぎ、大型台風の襲来も懸念されます。川崎市も先の浸水対策として、樋菅ゲートの自動化や水位計、監視カメラの設置、排水ポンプ車の増強など、短期対策を施していますが、浸水地域をすべて解消できるわけではありません。やはり、どうしても多摩川のしゅんせつは必要で、早急な対応が求められます。
多摩川の治水対策を求める「多摩区の会」の中村会長ほか、参加者の皆さんとともに、私も早急なしゅんせつを要望しました。
国交省から「43,000立方メートル規模のしゅんせつを予定。京王線稲田堤駅付近のしゅんせつは委託業者へ工事を発注済みで、今年11月ごろから着手する」との回答を得ました。しかし他にも、例えば二ヶ領宿河原堰付近にも大量の土砂の堆積(たいせき)が見られ、全体的な工事の前倒しがぜひとも必要です。
また、国と多摩川流域の自治体、民間も含め、今後の多摩川の河川整備計画を検討する「多摩川流域治水プロジェクト」も立ち上げられたとのこと。利水と防災の両面から、関係する自治体連携で対策を講じていくとのことです。
列島の動脈ともいえる一級河川の治水対策は、多摩川のみならず、全国規模で緊急に練り直されるべき重大な課題です。一瞬にして、いのちも財産も流し去っていく水害の悲劇を、二度と繰り返さないために。